下記の翻訳記事はコテコテのオカルト話しなので、私自身もほとんど信じていません。もっとも謎の多い秘密結社ナイン・アンノウン・メン(九人覆面団)についての神話です。古代インド発祥の秘密結社のようで、一部の人々はナイン・アンノウン・メンがイルミナティの起源だと主張しているようです。この結社は邪悪な人類を支配しようとするのではなく、どちらかというと慈悲深いタイプの結社らしく、人類を陰から見守っているらしいのです。別の言い方をすると、人類が破滅しないよう監視ないし管理しているとも言えますが。ただし注意が必要な点があります。なぜ古代インドでイルミナティが誕生したのか不可解に思えるはずです。ここで想起しなければならないのは、インドはイルミナティの根拠地である大英帝国の植民地だった史実です。悪名高い東インド会社(=後の300人委員会)ですね。彼らはインドの秘教を収集し独占しようとしました。そこで活躍したのがブラヴァツキー夫人率いる神智学協会です。人類を陰から守護する九人の集団、アセンデッド・マスター、未知の上位者などナイン・アンノウン・メンと神智学協会はどこか似た匂いがしますね。ザ・ナインを世に知らしめたのも、タルボット・マンディーやジャコリオットといった神智学協会周辺の人物でした。イルミナティ大英帝国がインドを支配する際、神智学協会を使いザ・ナインの話しを創作したのかもしれません。それでも100%作り話しか、それとも多少の事実が含まれているかはわかりません。私が一点だけ事実に思えるのは、いい意味でも悪いいみでも人類を監視、管理するなんらかの連中が存在することです。そうでなければ人類など、とうの昔に自滅していたでしょうから。
(原文Mystery Universeより)
ナイン・アンノウン・メン(九人覆面団)の謎
人類は常に秘密結社という観念についてある種の魅力を覚えてきた。フリーメイソンからイルミナティまで、私たちの日常の背後で糸を引く強大な勢力が存在するという観念にある種の魅力があり、私たちの主流の理解を越えた知識と、私たちの乱雑な夢想を越えた古代の秘密にアクセスに関して。彼らは水面下で私たちの文明を操作し、彼らの動機と目的は謎めいており不可解であるが、私たちが決して全く理解できないかもしれない目的に向かい働いている。そのような秘密結社の一つと言われるものに影のような謎の九人の集団、ナイン・アンノウン・メンがおり、古代インドで結成され古代の秘密を守護することに責任があり、私たちが森羅万象の神秘から集めて扱う潜在的に破滅的な知識から私たちを保護している。秘密裡に作戦を実行し、彼らは世界中に散らばり、私たちの視界から隠れているあいだ、静かにさらに強力な秘密を見張る。彼らがナイン・アンノウン・メンである。
それはBC237年のことで、血で血を洗う戦争が起きていた。インドはアショーカ帝国の統治下にあり、彼は自分の通り道にあるものすべてをただ破壊するだけの願望を持った無慈悲で残酷な軍事の王だった。彼は偉大なマウリヤ朝の支配者チャンドラグプタの孫で、真にインドを統一した最初の人物の一人だった。ガズニーのマフムンドによる残忍な略奪行為、そしてその後に三世紀以上にわたるムガール人統治下の来たるべき世紀といった、インドがマウリヤ王朝にならい穏健にふたたび統一される前には確かに長い時代があっただろう。アショーカ自身は、かつてH・G・ウェルズが著書『世界史概観』で「歴史の資料に積み重なった数万の君主の名の中でも、アショーカの名は唯一、星のように輝く」と記したような、すべてを心服させ取り込む支配力を持っていた。特にの悲惨な戦いでアショーカ帝国は現在のカルカッタとマドラスの間の位置するカリンガ地域の征服に着手していた最中で、その任務は簡単に達成されると見込まれていたが、十万人を越える男性の残忍な大量殺戮という結果となり、多くの人々が流血と虐殺の無分別な狂気で殺された。戦争の恐ろしい光景と多数派による冷酷な大量殺戮はアショーカを悩まし、かつての無慈悲な皇帝はすべての流血の惨事の恐ろしさを悟った。
カリンガの虐殺の直後、無慈悲に殺された多くの男たちの表情と多くの火がくすぶる家屋、腐敗する死体の光景が頭から離れず、アショーカ王は暴力的に人々を征服しようとする考えを放棄すると決意し、それとは反対に統一するためには破壊よりもむしろ、義務と敬愛の律法を順守することにより民の心をつかむ制度を選んだ。彼は仏教に改宗し、この信仰の制度を布教するためにマレー半島からセイロン、インドネシア、チベット、中国、モンゴル、ネパールまで大陸を行脚した。彼の願望の中では彼はベジタリアン主義と動物のと殺の忌避を伝道し流血を避けようということにまで及んでいる。この物語は、当時アショーカ王が人間は知性を使う傾向があることに気付いただけでなく、科学的技術的知識を破壊目的のために悪用する傾向があることを述べている。彼は死と全滅という目的のためにそれらを利用するであろう人々の視線から保護される人類の発見と技術的な秘密すべての手法を作り出すことを誓った。
最終的におそらく彼は、蓄積された知識を悪用するかもしれない人々が平和を壊すためにそれを利用するかもしれないので、その知識を保護する任務を負う秘密結社を結成し、そしてその知識を破壊するのではなく人類に有益な学問と研究をさらに追求する。すべての新しいテクノロジーが極悪な目的のために利用する人々から永久に隠されることがアショーカ王の願いだった。それゆえナイン・アンノウン・メン(九人覆面団)が誕生した。科学の門人と確信された九人が選ばれ、ある特定の分野において人類が今まで発展させ蓄積したすべての知識を網羅する書物を一人に一冊、委ねた。その書物の所有者は完成のために加筆し改訂し、この義務は数世紀にわたり続く選ばれし者に受け継がれる。いくつかの報告では、ザ・ナインは永久にその地位を保持し不老不死の秘密を開示したとさえ示唆している。彼らナインは常に存在しており、それ以上でもそれ以下でもなく、彼らは依然として世間一般から素性が知られておらず、いかなる政治的もしくは主流派科学との取引すべてを避け、それどころか陰に潜むことを選ぶ。ナイン・アンノウン・メンはお互いのコミュニケーションを秘密にするために、彼ら自身が考案した総合言語で話すと言われ、それは彼ら以外に誰にも理解できない。彼らは世界の監視者とこれまで拡散してきた書物に含まれる秘教の保持者・守護者として仕え、すべての文明の興隆と衰退を目撃するも、おそらく人類が切迫した援助の必要性があるとき以外は決して干渉、もしくは積極的な役割をしないことになっている。
ミステリアスな書物と目されるこの九冊(ナイン・ブックス)の内容は多種多様であり、知識と鍛錬の分野を網羅し、その多くは私たちが今日でも依然として持ち得ておらず、当時では間違えなく受け入れてもらえなかっただろう。第一の書は、プロパガンダと心理戦争の技術を扱い、世論操作の科学と社会全体の風潮の形成で、それは長い間もっとも危険な科学の範疇に位置すると考えられてきた。第二の書は、人間生理学のテーマを扱い、同様に危険な分野で、どのように毒を作りより能率的に殺害するか、圧点の操作の仕方、ただ触れただけで確実に殺す方法といったような事柄を概説する。第三の書は、人類を救済するかもしくは一掃だろう病原菌と、それと同様に医療または浄化目的のより有益な細菌を作り出し操作するその高い潜在能力を伴う細菌学の分野を掘り下げる。いくつかの伝説ではナイン・アンノウン・メンにより培養された細菌によりガンジス川が浄化されたと記録されている。第四の書は、錬金術のテーマに関するもので、すなわち金属の変性であり、国内のいくつかの神殿に出所不明の金が突然流れ込んだと説明される力である。第五の書は、コミュニケーションというテーマを掘り下げたもので、おそらくだが奇妙にも地球外生命体とのコンタクトを目的とした手法を含んでおり、少なくともBC237年の実際の観念で、彼らがエイリアンという知性的存在を知っていたことを示唆するであろう。第六の書は、重力に関したことで、ヴィマナと呼ばれる反重力飛行船の設計するための方法が含まれており、それは歴史を通じインド神話で語り継がれ、時々古代のUFOと呼ばれることもある。第七の書は、宇宙論と宇宙の作用に関する莫大で網羅的な量の情報と言われ、伝えられるところによると光速よりも速い旅の秘密、時空の歪め方、次元間旅行、そしていくつかの記述によればタイムトラベルさえも含まれる。第八の書は、光の性質に関するものと言われ、光の速度の加減、人の意志による光の屈折、レーザーのような兵器を生産するための活用方法が含まれる。最後の第九の書は、社会学に関するもので、文明の興隆と没落の普遍的法則、同様に社会の衰退を予言する方法、それを食い止める方法と加速させる方法の秘密を含むと言われる。
ナイン・ブックスの知識はおそらく人類には完全に秘密にされてきたであろうが、数世紀も経過すると漏洩したとも言われ、歴史上で多くの革新が導入された理由の説明となる。たとえば航空学と飛行の秘密がそれで、対象物を殺菌するために放射能を使い、同様に原子爆弾を製造し、圧点や多様な格闘技のテクニック、数多くの医学的大発見、その他はなぜか外部に漏洩したかもしくは開示された九冊の書物からの情報の完全な結果だった。ナイン・アンノウン・メンは人類が危機的状況のときには助けるために時折、彼らの書物から情報の断片を意図的に開示すると、たしかに長い間信じられ、伝えられるところではコレラやペストのワクチンというものはこのミステリアスな秘密結社からのギフトだった。また彼らは数世紀にわたり収集してきた秘密と情報の一部を分け与えるために賢く価値あると判断した人々に時々正体を見せる。
ナイン・ブックスなどと言われているものから知識が世間に漏洩した一つの注目すべきケースはおそらく法王シルウェステル二世[950?~1003年][在位999~1003年]の実例かもしれないが、920年にオーリヤックのジェルベールとして生まれた彼はベネディクト修道会の僧侶、ライン大学の教授、ラヴェンナの大司教、そしてオットー三世の恩寵により法王となった。法王シルウェステル二世はインドへ謎の目的で旅をする前には時折スペインで過ごした。法王の帰国のとき彼は当時の最先端を行く多様な知識もたらし周囲を困惑させたと言われる。たぶんもっともよく知られたこれらの進歩的知識の顕示は、法王がヴァチカン宮殿でブロンズの胸像を作り上げた話しにみられるかもしれず、その像はうわさによれば広いテーマで質問しても「はい」か「いいえ」で答える能力があったらしく、その現場を見ていた人をまったくもって仰天させた。シルウェステル二世は、それは原始的なロボットと同種のまったく単純な機械的自動装置だと主張したが、それを見た人たちには魔法のようだった。これはシルウェステル二世がインドから帰国したときに数年かけて作製したであろう当時の最先端をいく仰天するような多くの機械装置の一つに過ぎず、ナイン・アンノウン・メンの書物の一冊からこの知識をどうにかして得たのではないかと度々推測されてきた。残念なことだが私たちはしゃべる胸像の作り方を、もしくは実際にそれが存在したのかさえ決して知ることはないだろう。なぜなら、おそらくシルウェステル二世が死去したときに解体され破壊されたからで、他の不思議な発明品も右に同じである。しゃべるブロンズの胸像とシルウェステルの広範囲な技術的知識は1954年のコンピュータと自動化の問題に言及され、そこでは次のように述べられている。
我々は彼(シルウェステル)が途方もない知識ともっとも注目に値する機械的技術と発明の才を持っていたと考えなければならない。このしゃべる胸像は「すべての天体が一定の配列を始めたまさにその瞬間に起きた、ある諸惑星のコンジャンクション[合]の下で」創り出されたに違いない。過去でも現在でも未来でもそれを理解することはできず、この発明品は明らかにその範囲その対抗者、道理に反する女王の「壁にかけられた鏡」、我々の現代的電子頭脳の先駆者を遥かに凌ぐからである。悪魔と会話ができ悪魔に忠誠を誓ったのだから、当然、ジェルベール[シルウェステル]はそのような機械を生産できただけだと甚だしく断言されたが。
シルウェステル二世だけが伝えられるところでは、ナイン・アンノウン・メンに数回接触したと考えられただけでなく、実際に他の歴史上の者たちも彼らの情報に関与してきたか、もしくはおそらく彼らの中のメンバーに関わったのではと言われてきた。この秘教を得ることを連想させるいくつかの論理的な名前はインドの宇宙計画における最重要人物ヴィクラム・サラバイ[Vikram Sarabhai]、同じくジャガディシュ・チャンドラ・ボース[Jagdish Chandra Bose]で、彼らはインドにおける科学の興隆の陰の立役者の一人と見なされており、フランスの化学者兼細菌学者ルイ・パスツールも然りである。これらのケースすべてにおいて、彼らに知られている革新と非凡な才能は。ナイン・アンノウン・メンにより保管された秘教によりかなりの影響を受けたか伝授されたと言われた。近代においてナイン・アンノウン・メンの大衆化が最初に始まったのは19世紀のフランス人作家ジャコリオットによるもので、ジュール・ヴェルヌ気味の著作でもっとも著名な彼は多くの場合、後世に現実のものとなる技術的進歩を不可解にも予言した。この作家はたとえば、エネルギーの解放、放射線による殺菌、心理戦争といった当時の公にされていることに相当先駆けて多くのコンセプトについて言及した。ジャコレットはナイン・アンノウン・メンは実際に確実に存在すると述べるが、当時ではありえないと考えである進歩的知識に関するこの言及は、彼らの確固とした存在証明ではないものの、たしかに気味悪く思える。
公衆の面前にナイン・アンノウン・メンをさらに曝した別の作家が、英国警察隊としてインドで25年間過ごしたタルボット・マンディーという名の著者である。その著『ナイン・アンノウン・メン』はたとえば、彼らが所有するナイン・ブックスの知識や彼らだけにしか理解できない人工言語の使用といった、この秘密結社に関して詳細の多くを明らかにした。ここでの物語は完全なフィクションであるかもしれないが、ルイス・ポーウェル、ジャック・ベルジェを含めたナイン・アンノウン・メンについて書き続けている他の著者たちは、その著『魔術師の夜明け』[邦訳『神秘学大全』学研M文庫]に彼らについて記しており、それは現実世界に彼らは実在すると主張しその存在を知らしめた責任が大いにあり、それゆえ陰謀理論家はこの謎の集団は実在し、マンディーの著作が世間へこの情報をもたらした漏洩元だったとさえ考え始める。この神話のすべてのわりに、しかしながら非主流派である陰謀理論、伝説、ナイン・アンノウン・メンの報告は彼らが存在するといういかなる証拠もなく、彼らは知性の非主流派における単に亡霊に過ぎず、おそらく秘密裡に私たちを観察しているか、もしくはよりあり得るのがただの作り話、想像の産物ということである。
ナイン・アンノウン・メンとは誰なのか? これは十分な歴史的言及が見せかけの信頼性を与えたただの神話なのか? 純粋なフィクションである何らかのものを元にした純粋な陰謀の狂気なのか?もしくは彼は本当にすぐそこにいて、数千年以上もかけて収集した人類がいまだ理解できないもっともすぐれた知識を委ねられているのか? もしそうならば彼らは何者で、今彼らはどこにいて、究極的な計画は何なのか? 本当に彼らは慈悲深いのか、もしくは悪意がる可能性はないのか? 私たちはこの問いに対する答えを真に得ることになるのだろうか? 私たちは彼らが本当に存在するか否か決して知ることはできないかもしれず、もし彼らがすぐそこにいるのなら、疑問の余地なくそのままでいることを望むだろう。彼らが本当に存在するか否か、森羅万象の秘密を守護している謎の九人の秘密結社という考えは実にロマンチックなコンセプトでもある。たぶん彼らはただの物語、もしくはある人々によればたぶん今でもすぐそこにいて、影から私たちを監視し、千年間そしてこれからもさらに継続するように絶え間なく知識を収集しており、私たちが知ることはない秘密から私たちを守護し、同時に私たち自身から私たちを救っている。
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